2024年の能登半島地震で、輪島市市ノ瀬町に大規模な土砂崩れが発生しました。本記事では、地震の被害状況と土砂崩れのリスク、そして対策について詳しく解説します。

地震発生とその概要

2024年、能登半島を襲った大地震は、多くの住民に深刻な影響を与えました。この地震は午前10時30分頃に発生し、震源地は輪島市から約10kmの海底でした。マグニチュード6.8の強い揺れが観測され、周辺地域には大きな被害が広がりました。特に輪島市市ノ瀬町では、地震による揺れが原因で大規模な土砂崩れが発生し、多くの住宅が被害を受けました。この土砂崩れは、地震の揺れにより山腹が崩れ落ち、一瞬で広範囲にわたって土砂が流れ込むというものでした。

before and after

被害状況の詳細

地震発生後、輪島市市ノ瀬町の被害状況は迅速に報告されました。被害を受けた住宅は数十棟に上り、多くの住民が避難を余儀なくされました。土砂崩れによる道路の寸断やライフラインの破壊も深刻で、救援活動は困難を極めました。特に土砂崩れにより孤立した地域では、重機を使った救助活動が行われましたが、二次災害の危険性も高く、慎重な対応が求められました。

能登半島地震で複数の住宅が巻き込まれた石川県の輪島市市ノ瀬町の土砂災害の現場を専門家が調査した結果、地震の揺れで崩壊しやすい斜面と平行に地層が重なる地形だったことが分かりました。専門家は「地震では崖崩れだけでなく、規模の大きな土砂災害に注意が必要だ」と呼びかけています。

輪島の土砂災害現場 「流れ盤」が地震の揺れで崩壊か　NHK

こちらの土砂崩れも土砂災害特別警戒区域です。ストビューやGoogle Earthで見ても背後に崖や急斜面な高い山があるわけではありません。ですが、広範囲に土砂が流れ下ってることが分かります。

現場では山の斜面が尾根から崩れて地すべりが発生し、大量の土砂が流れ下りながら2つの方向に分かれて移動していました。

このうち、片方は川を塞いでせき止める河道閉塞を起こし、もう一方はさらに下流に進んで集落へ到達し、住宅を巻き込んでいました。

流れ下った距離はおよそ1キロに及んだということです。

また、現場は斜面と平行に地層が重なり崩壊しやすい「流れ盤（ながればん）」と呼ばれる構造だったことも分かりました。

このため、比較的緩やかな傾斜の尾根でも、地震の揺れで大規模な地滑りが発生し、土砂が流れ下ったとみられるということです。

輪島の土砂災害現場 「流れ盤」が地震の揺れで崩壊か　NHK

まとめ

能登半島地震と輪島市市ノ瀬町の土砂崩れは、自然災害の恐ろしさとその対策の重要性を改めて認識させる出来事でした。土砂災害のハザードマップでも警戒区域なところでの土砂災害ですが、さらに「流れ盤」による大規模な地すべりが発生し、土砂が流れくだり広範囲に影響が出ました。土砂災害の対策としては、「危険なとこに住まない」と言うほかないのではないでしょうか。