能登半島で発生した地震は、珠洲市仁江町に土砂崩れの被害をもたらしました。低い山と三方を海に囲まれたこの地域は、避難が困難な状況です。地震のリスクと地理的特徴を詳しく解説します。
地震発生と被害状況
2024年、能登半島で発生した地震は、珠洲市仁江町に住む家族11人を巻き込む悲劇を引き起こしました。この地震により、地域内で大規模な土砂崩れが発生し、家族はそのまま生き埋めになりました。救助活動が直ちに行われましたが、残念ながら9名が命を落とし、2名が重傷を負いました。この地震は地域住民にとって大きな衝撃と悲しみをもたらしました。
before and after


能登半島の地理的特徴
能登半島は、石川県の北東部に位置し、低い山と丘陵地が広がる地域です。三方を日本海に囲まれ、その美しい自然景観が観光地としても知られています。しかし、これらの地理的特徴は災害時に大きなリスクとなります。地震が発生すると、山間部では土砂崩れが発生しやすく、沿岸部では津波のリスクが高まります。このため、地域全体が多くの自然災害に対して脆弱な状況にあります。
珠洲市仁江町の地域特性
珠洲市の仁江町は、能登半島の日本海側に位置し、「外浦」と呼ばれてます。このエリアは急峻な海岸線と険しい地形が特徴で、地震や津波といった災害時に非常に危険な地域です。仁江町の住民は海岸線に沿って生活しており、地震や津波が発生するとすぐに避難する必要がありますが、そのための安全な避難経路が限られています。特に土砂崩れが発生した場合、道路が寸断され、迅速な避難が困難になります。
津波と土砂崩れのリスク
地震が発生すると、津波と土砂崩れが同時に発生することが多く、住民の避難を一層困難にします。仁江町のような海岸線に位置する地域では、地震による津波がすぐに襲い、その後に土砂崩れが発生する可能性があります。津波は建物や道路を破壊し、土砂崩れは避難経路を寸断するため、迅速な避難が難しくなります。このような状況では、被害が拡大し、救援活動も遅れることがあります。

仁江町で発生した土砂崩れの場所は、土砂災害特別警戒区域になります。


仁江町の土砂崩れでは、北海道警85名の人海戦術により安否不明者の発見は地震発生から1か月あまりが経っていました。
能登半島地震では気象庁が延々と津波警報を出し、大津波警報まで出してました。津波の発生の仕組みから、日本海側は太平洋側と違い、大きな津波の可能性が低く短時間で到達することが特徴です。津波被害の数は少ないものの日本海側でも津波被害はあります。
まとめ
能登半島地震は、珠洲市仁江町に深刻な被害をもたらしました。低い山と三方を海に囲まれたこの地域は、津波や土砂崩れのリスクが高く、避難が困難な状況です。地震の影響と地域の地理的特徴、そして避難の難しさについて詳しく解説しましたが、日本海側の津波の到達時間は短く、地震の直後に土砂崩れと考えると避難までの時間すら無いところです。津波と土砂崩れは、家を耐震対策をしてもどうすることもできませんので対策としては危険なところには住まないというのが一番になります。
能登半島地震の仕組みを明らかにした金沢大学平松教授によりますと、今後も能登半島の日本海側の海底断層で大地震の可能性があるとのことです。引き続き大地震の注意が必要となります。